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amenoの一周年記念パーティー件オレ達のサプライズパーティーは和やかな雰囲気のまま幕を閉じた。
朔の部屋に帰ってから、これからの事を沢山話した。
まだ、暫くは一人暮らしをしたいと言うと、渋々ながらも承諾してくれた。
朔も、関西方面の店の新規出店が軌道に乗るまでは忙しいらしいから、それが落ち着いてからでも良いだろう。
これからも交流が続いていくだろう、今日の招待客の事を少し聞いてみる。
マスターのアップルパイの師匠、蓮見さんご夫婦は、七尾所長のお祖父さんのお友達で、同じ場所でレストランのMELOを営んでいたらしい。
今日のケーキも作ってくれたんだとか。
沢山の苺で彩られたケーキは、とても美味しかった。
史花さんは、実は七尾所長のご両親が亡くなった同じ事故で、前のご主人を亡くされたとか。
しかも、その人の過失の事故で、七尾所長は被害者だったなんて。
たまたま、樹さんの奥さんだったから、2人が知り合ってしまったんだという。
でも、事務所での2人を見ていたら、ごく自然に信頼関係を築いていて、今は良いビジネスパートナーに見える。
一番驚いたことは、樹さんが、七尾所長を好きだった事。
しかも、樹さんもオレ達の仲間だというじゃないか。
それで入ったばかりの頃、マスターとの雰囲気が微妙だったんだ。
納得。
しかし、七尾所長、どんだけモテるんだよ。
その頃は、朔だって想いを寄せていたんだ。
七尾所長、総受けじゃねーか。
しかも、樹さんと史花さんとは、夫婦だけど男女の仲では無いらしい。
息子さんは、亡くなったご主人とのお子さんなのか。
ナルホドな。
どんな関係でも、信頼関係は築けるし、愛情にもいろいろのカタチが有るって事なんだな。
なんだか少し暖かい気持ちになった。
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