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ダイジェスト版
どんなデブスでもモテガールに変身できると噂の『ビューティーサロン・エンジェル』に
鼻息荒くやって来たのは、
冴えない女子高生の折原 逸花だった。
噂のサロンを経営しているのは、
見目麗しいタイプの違うイケメン、
千賀野四兄弟である。
鬼気迫る勢いの逸花に
最初に興味をもったのは、
千賀野家の長男で
魅惑のビューティーカウンセラー・
ジュンだった。
「なんだかとても切羽詰まった感じだね、
お嬢さん。
良かったら僕らに、
事情を話してくれないかな?」
ジュンの誘惑に屈し、
洗いざらい事の経緯を吐いてしまった逸花は、
モニターとして破格の値段で
四兄弟のレクチャーを受けることに。
提案したのは、
千賀野家の三男で
潔癖症&完璧主義者の鉄仮面、
インテリアコーディネーターのアサギだった。
「とはいえ、女子高生からウン十万も金を巻き上げるのも気が引ける。
そうだな……、
モニターとして全面的に俺達に協力すると言うなら、定価の2割で調教してやってもいい。……どうする?」
とんとん拍子に話が進むなか、
千賀野家次男で
体型&体質改善を担当する鬼教官のチハルは、
逸花がモニターになる条件として、
3つの決まりごとを提示した。
「俺が出す、
モニターとしての条件は3つ。
1つ。
俺らが言うことは絶対順守。
破ったら、即、破門だからな。
2つ。
親に許可をとって俺らと店舗上にある部屋で共同生活をすること。
これは管理をしやすくするためにとる処置だからな、変に勘違いすんなよ!
3つ。
俺らに恋をしないこと。
後々面倒くさくなるのはごめんだからな、
俺らはあくまでビジネスとしての関係だと言うことを忘れるな。
こっちの条件は以上だ」
どや顔で逸花に言うチハルに、
千賀野家の末っ子で
コミュニケーションやマナーを担当する
現役大学生のカオルが
ニヤニヤしながらツッコミを入れる。
「最後のさー、
『俺の惚れるな!』は
ちょーっと、
ちーくん浮かれすぎじゃなーい?」
「な……ちょ、
言っとくけど俺も含めて惚れるなって事だからな……!
兄貴とかお前とか、やたらと女にモテるだろ?
それに何だかんだ、
……アサギも俺もマニア受けするし、その、
線引きだ、線引き!
こういうのは、最初が肝心なんだよ!」
「はいはーい、そゆことにしとくねー。
そんでもって、逸花ちゃーん。
そんなに構えなくていーからねー?
ちーくんはあー見えて一番、
情にもろいタイプだから。
4人の中で一番、安全パイー」
そんなこんなで三男カオルの助けもあり、
親への了承も無事取り付けられた逸花は、
麗しの四兄弟と1つ屋根の下で
モテガールへの道を歩むことになったのであった。
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