お便りの時間です

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 ストーカーなら、デュランドとリカルドでどうにか対応出来るが、問題はリアナを改名したことを知られてしまっていることだ。 リアナはこの店の中に、勇者パーティーといるとことが、賞金稼ぎたちにばれたら大変なことになる。騒ぎが大きくならないうちにどうにかして対処しなければ。 幸いなことにストーカー公務員Bの興味は自分ひとりだ。ストーカーの囮になることと引き換えにリアナの身を守れれば、この危機はしのげる。 デコイの魔法か。群れで襲いかかって来るゴブリンや、ウェールドウルフの集団相手に何度か使って来たが、ここに来てしみったれたストーカー相手に使うことになるとは。とため息を一つして、アグリスはデコイの魔法を自分にかける。  「ポニョニョン、プルリン、パイノパイノパイ。悪魔の関節キッスよ、ストーカーくんのところに飛んでいけ」  アグリスのくちびるから、キスマークの形をしたピンク色の蝶が飛び出すと店の窓の方へ飛んでいく。悪魔の関節キッスをかわしたものはアグリスしか意識しなくなる魅惑の魔法だ。  「窓から出たわ、ストーカーくんは店の外に出たの? いや、外から監視しているんだわ。丁度いいわね。出てきて貰おうかしら」  入れ替わりで、黒いキスマーク型の蝶が窓から店の中に入って来る。  「ストーカーくんもあたしに好いて欲しいみたいね。下手くそな告白だけど、仕方ない。フラッペカナッペ、ニギリッペ! 悪魔の関節キッスよ消えなさ......」  「おりゃあ!」アグリスが呪文を詠唱する前にリカルドがジークフリデで悪魔の関節キッスを一刀両断する「つまらねぇものを斬っちまったよ」  「男なら正々堂々、女に好きだと伝えるもんだ」  リカルドがジークフリデを鞘に納めると、店内に男性客が「邪魔するぜ」と入って来る。
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