あと、1ヶ月だから。

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俺は、彼女に何をした? 必死に耐えて、研究所にデータを提供し続けている彼女に、俺は。 自己嫌悪のスパイラルにはまり込んだ俺の思考は、ずぶずぶと悪い方向に沈み込んでいた。 いっそ、彼女じゃなく、俺が発症していたらどんなによかったか。 そう考えること自体が彼女を侮辱していると分かっていても、そう思わずにいられなかった。 でも、と、なんとか思考を上向けようとする。 痛みを分かち合うことはできなくても。 ただ傍観すること以外にも、ここで自己嫌悪を抱えて座り込んでいること以外にも、できることはあるんじゃないのか? 俺は、自分で、自分ができることを減らしているんじゃないのか? 何とかプラス思考に持っていくことに成功した俺は、ひとつ深呼吸すると勢いよくソファから立ち上がった。 彼女の病室に戻ろう。 さっき逃げるようにして来た道を落ち着いた足取りで辿る。 部屋に着いたら、思いっきり謝ろう。 謝り倒して、頑張れって、ちゃんと目を見て言おう。 きっと、彼女はわかってくれるはずだから。
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