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あれから数日が経った。
二人は東京へと帰った。
「はぁ!?」
帰り際渡された紙を見て、夜鷹は声を荒らげて叫んだ。
『合法殺人者に登録しといたから東京越してね。切符はあるから』
中には綺麗な東京行きの新幹線の切符が入っていた。
夜鷹も入ろうとは考えていたものの、まだ決めてはいなかったので酷く怒った。
「……ったくよ」
頭をポリポリ掻き、荷物をまとめて学校へ連絡した。
「眩しいな」
薄く笑って、駅へと向かった。
家は潰される、育った家は消える。
それでも夜鷹は落ち込むことなく、アスファルトを歩いた。
家族写真をリュックにしまい、再び歩き出した。
復讐を遂げる為の一歩を、静かに踏み出した。
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