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「……なんだ……これ」
辺鄙な住宅街、空はオレンジ色、村野は家に帰る途中、道に一本の骨を発見した。
「……やはり誰かに見つけられたか」
後ろから暗い声が聞こえ、村野は驚きながら後ろを向く。
しばしの沈黙、そして村野が骨を握りしめて不死川に問う。
「異能ですか」
「そうだが」
「僕でも……発現する事が出来るでしょうか」
「発現方法は人それぞれだからな。分からないが……やりたいのか? 可能性ならある」
村野は無言で頷く。
その目は少し青く、どこか揺らいでいた。
不死川は頭をポリポリと掻き、来た道を戻る。
付いてこいと言わんばかりに手招く。
「場所を変えよう、近くにいい廃墟がある」
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