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「あ! ……おー、珍しく人といる!」
河原の上からショートカットのスタイルのいい女性が二人を見る。
そして勢いよく坂を駆け下り、村野の肩を叩く。
「優子ちゃん!? びっくりしたなもう……」
「へっへーん、あ、そちらの方は?」
「夜鷹朝陽っす。今友達になりました!」
「颯太と仲良くなるなんてまった珍しい人だなー」
「余計なこと言わないで」
同じ性格の夜鷹と優子、気が合うのも当然の様で、すぐに仲良くなった。
もっとも、この二人は誰とでも仲良くなれる性格の持ち主だが。
時計を見て優子は手を振って家に帰った。
「いーい友達だな」
「幼馴染でさ……うん、良い奴だよ、僕なんかを気にかけてくれるし」
「ふーん、そっか……んじゃ、俺も帰るとするわ。LINEも交換したしな!! またいつでも遊ぼうぜ」
「……ありがと」
村野は夜鷹に手を振り、また河原に座った。
水面がオレンジ色に染まっていた。
村野は笑いながら大の字になって寝そべった。
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