第五章 被虐の逆罰

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「あ! ……おー、珍しく人といる!」 河原の上からショートカットのスタイルのいい女性が二人を見る。 そして勢いよく坂を駆け下り、村野の肩を叩く。 「優子(ゆうこ)ちゃん!? びっくりしたなもう……」 「へっへーん、あ、そちらの方は?」 「夜鷹朝陽っす。今友達になりました!」 「颯太と仲良くなるなんてまった珍しい人だなー」 「余計なこと言わないで」 同じ性格の夜鷹と優子、気が合うのも当然の様で、すぐに仲良くなった。 もっとも、この二人は誰とでも仲良くなれる性格の持ち主だが。 時計を見て優子は手を振って家に帰った。 「いーい友達だな」 「幼馴染でさ……うん、良い奴だよ、僕なんかを気にかけてくれるし」 「ふーん、そっか……んじゃ、俺も帰るとするわ。LINEも交換したしな!! またいつでも遊ぼうぜ」 「……ありがと」 村野は夜鷹に手を振り、また河原に座った。 水面がオレンジ色に染まっていた。 村野は笑いながら大の字になって寝そべった。
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