第五章 被虐の逆罰

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━━一週間後 「……はい、依然として状態はよくならないままで」 本部の能力者専用治療室、治癒能力者日本No.1の十傑、『七』の篠井花音(しのいかのん)の治療を受けても、夜鷹、榊の二人は全く目を開けない。 「やはり海外から……」 黒川がそう言いかけた瞬間、篠井は首を横に降り否定する。 「無理よ。多大な金が必要だわ。まず、世界一の治癒能力者なんて忙しくて無理に決まってる。能力者をたった二人甦らせるだけじゃ、絶対に出向いてくれないわ」 篠井は二人の治療をしながらそう言う。 世界二位の治癒能力者である篠井ですら治せないほどの重症。 一体どれほどのダメージを受けたらこうなるのか、容易に想像できない。 そして、脅威は動き出す。
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