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慌ただしい朝
ブーーーン
と、原付が走り去っていく音で目が覚めた。また、ソファーで寝ていたようだ。のろのろとエスプレッソマシンのスイッチをいれる。いつも通りユイさんに連絡をしようとして、ふと茶封筒が視界に入っていないことに気づく。
カウンターテーブルにあるわけでもないし、一応寝室も覗いてみたけど見当たらない。100万円はついに存在しなくなったのか。
おはよう。封筒置かれてないんだけど。
ユイさんに連絡して、とりあえずコーヒーを飲む。玄関の方で音がして、ユイさんが現れた。
「おはよー!残念だったね。100万円がないとどんな気持ち?」
はしゃぎながら、聞いてくる彼女に不快になる。
「別に。まだ眠くて理解できてないよ。」
「じゃあ、私から重大発表があります!赤ちゃんができたよ!そして100万円は200万円に増えてました!」
何を言われているのかわからなくて、しばらく動けなくなった。100万円と赤ちゃんと200万円?
「驚いたでしょー?」
ユイさんは、満面の笑みだ。
「うん。おめでとうであってるかな?」
「あってるよ。でも嬉しいも付け加えてほしいな」
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