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1月1日勇者
目の前に座った男性はこちらを死に物狂いでにらみつけている。
「では職業を鑑定してもいいですか?」
「ああ、いいぜ、驚くなよ」
「はい、なるほど勇者ですか」
「はえーよ、いつ鑑定した」
「瞬きの一瞬です」
「そか、あんた名前は?」
「ジンですね、あなたは勇者様です」
「名前でいえよ」
「お客様とこちらはある一定の差別化をとりくんでおります、なので名前で呼ぶことは社長が禁じております」
「うし、その帽子にあってるぜ」
「これは社員の証の社員用の帽子です」
「それで俺な、勇者失業したんだよ」
「どのようなお仕事につきたいですか?」
「失業理由は聞かないのか?」
「もう見えてますから」
「鑑定力はんぱーねな」
「よくいわれます」
「で、俺は何の仕事むいてる?」
「ガードマン」
「勇者なめてんのか」
ばたんと扉がしめられ、勇者はいなくなりました。
初仕事だめだったようです。
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