彼女ほどの忘れん坊は

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彼女ほどの忘れん坊は

 まったく、彼女ほどの忘れん坊は見たことがないね。  手の甲といい腕といい、いつもメモだらけだった。  うん、いじめの噂は知ってるよ。芳一と呼ばれてからかわれてたみたいだね。  ある日彼女の手を何気なく覗き見て、血の気が引いたよ。そこには忘れないように、同級生一人ひとりへの呪詛が
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