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サンジ7
○月12日
新規の取引先に向かう時に、山中の道を進んでいた。部下が運転している隣で雑談をしながら、いつもとは違う自然の景色を楽しんだ。
木々の並びを目で追っている中で一瞬、あの底知れない黒が見えた気がした。窓に張り付くように外に目を凝らしていれば、急に目の前を通り過ぎていったアレに思わず声をあげてしまった。
後輩にはなんとか誤魔化せたと思うが、そんなことはどうでも良かった。
その時時計を確認するが、時間は午前9時過ぎ。
昨日と同じだ。いつもと違う。まさか、この車が事故に遭うのか?
そんな事を思い1人不安を募らせていたが、結局事故なく取引先に到着。
午後3時には変わらずアレが現れる。
なぁ、お前は何なんだ。教えてくれ。頭がおかしくなってきそうだ。
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