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『もしもし。はい、いま終わりました。これから外に――』
うわッ! 超目立つし――俺の先生は、ちょっと寝ぼけた顔をして髪が少しボサボサでも、ハンサムだ! 正門前の塀に背を預けながらスマホを耳に当てているだけなのに……俺の心臓は勝手に早鐘を打ち始めた。
「おッ! ここだよ。思ったよりも早かったな。お疲れさん」
目の下のクマが取れてないな――昨夜は少し激しすぎただろうか……
「先生は毎日のハードワークで疲れてるんですし、昨夜は少し無茶させてしまいましたから――家で待っててくれれば良かったのに……」
小声でそう言うと、途端に彼の耳が赤くなった。職業柄、日に当たることの殆どない素肌は透明感があり色白で、正統派のイケメンだ。
「な、何を言ってるんだ! それより、試験はどうだった?」
「あーまぁ、五分五分っす!」
アハハ! 「そうか、五分五分かー」と屈託なく笑う。俺は、彼の穏やかで少年っぽい笑い方が大好きだ。
「パーキングに駐車してるから、はるを迎えに行こう」
「じゃあ、俺が運転しますから先生は少し寝て下さいね?」
少し、困ったような笑みで「いつもありがとう」と言う。俺は、彼のそんな奥ゆかしい表情も大好きだ。
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