帰国

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帰国

「荷物が到着しました」 千野からかかってきた電話を一文字が受けた。 「うん、よしわかった」 一文字は横浜の倉庫に向った。 倉庫のシャッターが上がると 一文字と千野が入ってきた。 そこには一コンテナ分の箱が山積みになっていた。 「シャンプー5万本とリンスが5万本、白髪染め1万本、パーマ液が1万本です」 「わかった、すぐに作業に入れ」 「分かりました」 「これで100kgの薬が作れるな」 「はい、すでに実験済みです。残りのシャンプーとリンス、白髪染めは各支店に送ります」 「うん、何日でできる?」 「今夜、ここから茨城の作業場へ運んで1週間でできると思います」 「よし、できたらすぐに販売だ、準備はできているな」 「はい、売人を集めてあります」 「そうか、さすが千野、松川組からヘッドハンティングしたかいがあった。  頼むぞ」 「お任せください」 「まさか、教会で麻薬を売るとは誰も思わんだろう」 「そうですね、さすが会長です」 「これで日本は俺の物だ。あはは」 一文字は誇らしげに笑った。 ~~~~~~~~~~~~~~~ 「お久しぶりです、團さん」 キャビンアテンダントの秋山が亮に向ってにっこりと笑った顔を見て 亮はこの笑顔が営業用か本心か疑っていた。 「秋山さんお元気ですか?」 「はい」 秋山は1年前亮が悪徳ホスト徹の魔の手から救った事を 知らず客に笑顔を振りまいて淡々と仕事をしていた。 「あら、彼女。亮の元カノじゃない」 隣に座っていた美咲が囁いた。 「そうです、美咲さんが逮捕したホストの徹の被害者の一人です。それと  元カノじゃないですよ、その前に別れたんですから」 「あはは、逃げられたんだね」 亮が黙っていると後の席で小妹がニヤニヤと笑って聞いていた。 「亮、住む所決まった?」 「う~ん、まだです」 「どうするの?」 「しばらくマンガ喫茶で暮らします」 「嘘?!」 「ファーストクラスの料金で1ヶ月暮らせますよ。あはは」 「亮、本当にマンガ喫茶なの?」 小妹が体を乗り出した。 「あはは、冗談だよ。一恵さんの事も有るし」 「そうだね」 「あのう、私も何処へ行ったら良いか」 小妹の隣にいた一恵が聞いた。 「困ったわ、みんな住むところが無いなんて」 「しばらくホテル住まいかも・・・」 「團さま、お電話が入っております」 秋山が来きて言うとシートの脇にある受話器を取った。 「亮か」 電話の主は飯田だった。 「はい、お久しぶりです」 「そうか、生きていたか」 「はい、ご心配をかけました」 「うん、うん。ところで仁美さんから電話があったんだが住む所が無いそうだな」 「はい、死んだ事になっているので、当分はお台場の方へ戻れないんです」 「うん、市ヶ谷の家はどうだ」 「飯田さんの家ですか?」 「ああ、金を貸したやつが返せなくて  家を貰ったんだよ」 「そうですか、じゃあ少しの間お借りします」 「ああ、ずっと住んでて良いぞ。とりあえず飛行場へ迎えを行かせるからな」 「ありがとうございます」 「うん、じゃあな」 相変わらず強引な飯田が電話を切ると亮は手を握りしめた。 「よし!マンガ喫茶返上だ」 「何か良い事あったの?」 美咲が聞いた。 「飯田さんが市ヶ谷の家を貸してくれるそうです」 「良かったわね」 美咲と一恵が小さく手を叩いた。 「狭くても一戸建てならプライバシーが保てますからね。  それに市ヶ谷なら新宿でも銀座でも行くのに便利です」 「そうね」 美咲がうなずくと亮は体をひねって小妹の方を向いた。 「小妹、帰ったら大掃除だ」 「うん、肉体労働は得意だから大丈夫よ」 「私は仕事柄かたづけ得意だから、うふふ」 一恵は行き先が決まったせいかやっと顔に笑顔が戻った。 「ところで、一恵さん実家は何処ですか?」 「茨城の稲敷市です」 「ああ、霞ヶ浦のところですね」 「はい、ご存知ですか?」 「ええ、行った事はないですが」 「ねね、一恵さん。亮は人間GPS、日本中の地図が頭に入っているのよ」 美咲が言うと一恵は驚いたように聞いた。 「亮さん、本当ですか?」 「ええ、ただ地図が好きなだけです。あの辺りはゴルフ場銀座ですね 「はい、母は農閑期にキャディをやっているんですよ」 「農閑期と言うと何を作っているんですか?」 「野菜とレンコンを作っています」 一恵は亮たちと話をしてだんだん打ち解けてきて 自分の話をし始めた。 「本当ですか?」 亮は体を乗り出した。 「ええ」 一恵がうなずくと亮が真剣な顔をして言った。 「レンコンの種が欲しい」 「何に使うんですか?」 一恵は亮は突然変な事を言うので変わった奴だと思った。 「漢方では滋養強壮剤として使われているんです。うちの軽井沢の薬草園では  レンコンを育てていないんですよ」 「分かりました。母に話してみます」 「では帰国したら連れて行ってください」 「は、はい」 一恵は強引な亮にオドオドしていて 亮は満足そうに椅子に深く座った。 「亮、これから仕事はどうするの?」 美咲が体を乗り出して亮に聞いた。 「ええ、帝国製薬は死亡退職になっていますから 戻るわけには行きません」 「うふふ」 「とりあえず、目立たないように歌舞伎町のキャバクラの オープンの仕事とジュディのマテリアの仕事をします」 「そうか、やることはたくさんあるのね」 「もちろん、一文字は必ず捕まえましょう。時間がないですから」 「ええ?」 美咲は時間がないと言う意味が分からなかった。 「文明が暗鬼に処刑命令を出している。1ヶ月後に」 亮は美咲に聞こえないように小声で小妹に話をした。 「あの男は我々が邪魔者らしいです。ですからなんとしても1ヶ月以内に  逮捕起訴をしないと、僕が殺られます」 「それは困るわ、日本は法治国家ですから」 「ええ。なんとしても逮捕しましょう」 「ええ」 美咲はそれを聞いてホッとした。 「うふふ、少ないけどうち(警察庁)の方からあなたのお給料は払います」 「本当?」 「もちろん、あなたは警部補なんだから」 「えへへ」 亮はうれしそうな顔をした 「そんなにうれしいの?」 「はい、ガンプラが買える」 「ガンプラ?」 四人は豪華なファーストクラスの夕食を食べ 美咲たちがお腹がいっぱいになってウトウトとしていて 亮はビデオを見ているとアナウンスが聞こえた。 「機内で急病人がいます。お医者さんか医療関係の方がいらっしゃいましたら  近くのアテンダントにお知らせください。繰り返します・・・・」 「亮、急病人だって」 美咲が声をかけた。 「うん、言ってみますか?」 亮は手を挙げて秋山に言うと秋山は手を上げて制止した。 「大丈夫です。今お医者さんが見つかりました」 「そうですかそれなら」 亮はまたビデオの続きを観た。 後の席では四人の病人が苦しがっていた 「これは食中毒ですね。抗生物質を飲ませるしかないでしょう」 「先生、機内には抗生物質がありません」 「それじゃ無理だ、私は外科医だ」 医師は両手を挙げた。 秋山が亮のところへ走ってきた。 「團さん助けてください」 「はい、やはり」 亮は機内持ち込み用のバックを開けると 小さな黒いバッグ手に持って機内の後方へ行った。 「みんな手伝ってください」 「はい」 「亮待って、めがね」 亮は小妹から受け取った黒縁のメガネをかけて エコノミークラスのシートで苦しがっている 四人のところへ行った。 そこに医師が近くのシートに座っていた。 「先生、発病が早いですね」 「うん、搭乗して約1時間だ、君は?」 「救急救命士の資格を持っています」 「そうか」 医師は少しホッとしていた。 「すみません、この人たちの食べた食事は?」 亮はキャビンアテンダントに聞いた。 「牛シチューとライスです」 「他に食べた方は?」 「102人います」 「その方にも症状を聞いてください」 「はい」 CAたちは他の乗客に異常が無いか聞き歩いた。 「私も食べたが発病の可能性が低い」 「原因は他にありますね」 亮が言うと医師は仕方なし返事をした 「先生、問診をお願いします」 「わかった」 医師はCAに言われた102人の問診を始めた。 「すみません、四人の熱は?」 亮はアテンダントに聞いた。 「熱は無いようです」 「食事を終えて発病まで時間が短いし眼球障害を起こしている」 「先生は抗生物質を飲ませろといっていますが」 「無理ですね、抗毒素血清がなくてはいけません、 ファーストクラスの私達のシートに運んでください」 「亮、どうするの?」 美咲が聞いた。 「ここはシートが倒れないのできついでしょ」 「なるほど」 パーサーと客たちが四人をシートに寝かせると 「四人に酸素吸入をしてください」 「はい」 パーサーは四人に酸素吸入を施すと 亮はバックの中からアルコール含ませたシートで 手を拭き何種類かのプラスチックのケースを開け 紙コップの中でパウダーを混ぜた。 「一恵さんチューブを取ってください」 「はい」 「秋山さんガーゼありますか?」 「はい」 亮はガーゼにチューブをから出した透明のジェルを 塗り、先ほど混ぜたパウダーを患者の首に張った。 「誰かこのシートを固定してください」 「はい」 美咲と一恵は四人の患者の首を固定すると秋山が亮の肩を叩いた。 「團さん、こちらの方呼吸が荒くて痙攣を起こしているんですが」 秋山は亮に声をかけると 60歳ほどの男性は呼吸が苦しそうに全身痙攣を起こしていた。 「秋山さんAEDを準備してください、それとさっきのお医者さん呼んで下さい」 「はい」 秋山はパーサーにAEDの用意を指示すると医師を呼びに行った。 「どうだ?」 駆けつけた医師が亮に聞くと亮は真剣な顔で答えた。 「この四人は呼吸麻痺をおこしていますので、間違いなくボツリヌス菌中毒です  それで今、抗毒素血清療法を施しています」 「薬は有ったのかね」 「はい」 「君は?どうして」 「本業がファーマシストです」 「ほほう」 医師は驚いたように笑っていた。 「注射は?」 「無いので、浸透性ジェルに血清を混ぜて首に張っています」 「浸透性ジェル?聞いたことないぞ」 「大丈夫です、点滴と同じ効果があります」 浸透性ジェルとは亮が発明したインシュリンを浸透させるものだった。 「う~ん」 医師は驚いた顔をしていた。 「この人だけ容態が安定していないようなのですが」 「うん、呼吸が荒いな」 「心停止する可能性がありますのでAEDの準備を」 「うん、分かった」 医師も次第に亮のペースになって 患者の胸を開きAEDのパットを胸に張って準備をすると 患者の心臓が停止した。 「心停止!」 AEDがピーと言う音をだて 医師はボタンを押した。 「だめだ、戻らない」 医師はもう一度ボタンを押したが 心臓は停止したままだった。 「まずい、動かない」 医師は心臓マッサージをしながら言った。 「先生、心停止して何分ですか?」 「3分だ」 「分かりました、後2分30秒」 亮はそう言って秋山に指示をした。 「秋山さんペンチとシャープペン持ってきてください」 「は、はい」 秋山はケーブルとペンチをもってきた。 「一恵さん充電器のケーブル持ってきて!」 「はい」 それを受け取った亮はケーブルの皮をむいて細い銅線を1本取り出し シャープペンの先を外しアルコールをつけた 「な、何をするつもりだ?」 医師が聞くと亮はそれを無視して小妹に言った。 「シャオメイ」 「はい」 「心臓を止めるツボは」 「えっ?」 「心臓を止めるツボは何処だと聞いているんだ」 「ここ」 小妹は6本目のあばら骨のところを指差した。 亮はじっと見て目を閉じ 人間の体のツボを思い浮かべていた。 「そこだ」 亮は小妹の指差した場所の人差し指一本離れたところに シャープペンの先の部分をリードに銅線をさした。 「先生、AEDを」 「うん」 医師がボタンを押すと、患者はのけぞり 心臓が動き出した。 「やったぞ」 「はい」 亮は銅線を抜くとすぐにそれを丸めポケットに入れた。 「き、君」 医師は驚いて亮の顔を見た。 「先生、私は鍼灸師の資格を持っていますがこれは傷害になります」 「なるほど」 「私のやった事はご内聞に」 「わかった、これは見なかった事にする」 「お願いします」 「私は東峰医大の鹿島だ」 鹿島は亮に握手を求めた。 「私は・・・・薬剤師の團です」 亮は所属が無いので一瞬返事に困った。 「しかし、それだけの医療知識があるのにどうして薬剤師に?」 「良い薬を作れば、一度に何万人も救える、それに最前線で人を救っている  お医者さんの手助けになります」 「なるほど、ありがとう」 「もう安心だ、脈が安定した」 鹿島は男の脈を見ながら、笑みが浮んだ。 「先生それで、他の乗客の様子は?」 「他の人はまだ発病していない、大丈夫だろう」 「わかりました。ありがとうございました」 亮は立ち上がり機内の後ろに向かった。 「さあ、みんな我々はエコノミーに引越しましょう」 亮と美咲と一恵と小妹はエコノミークラスへ移動した 「團さん、申し訳ありません」 チーフパーサーが深々と頭を下げた。 「いいですよ、所詮我々はエコノミーの方が似合っていますから」 チーフパーサーは亮の謙虚さに驚いていた。 亮は102人分のカプセルを秋山に渡し 食べた人に飲むように指示をした。 「帰国してから検査を受けてもらってください」 「はい、この薬は?」 「抗生物質です」 「わかりました」 亮たちが席に戻ると 事情が分かっている客が亮たちを拍手で出迎えた 「まずい」 亮はうつむいて席に座った下を向いたままの亮に向かって美咲が聞いた。 「どうするの?亮。顔を知られたらせっかくの・・・」 「あはは、髭でも生やしますかね」 美咲と小妹が亮の顔を見ると小妹が吹き出した。 「だめか」 「日本に着いたら等分サングラスで顔を隠すしかないわね」 美咲が亮の顔を見た 「はい」 亮は上着からモニカと買ったサングラスを取ってかけた。 「怪しいけど、うふふ」 小妹が笑っていた。 亮は小妹の耳元で囁いた。 「亮凄かったよ。銅線の先から凄い気が出ていた」 「シャオメイ、どれくらい禁鍼穴31ヶ所以外に秘穴を知っている?」 「密穴11ヶ所。ここは刺してから1時間後に死ぬわ」 「まさか使っていないだろうな」 「残念ながら」 「絶対使うなよ」 「はい」 小妹が残念そうに言った。 「ところで、文明が暗鬼を10人日本に遣すと言っていたけど」 「今日本に住んでいる三人は帰ってから連絡をしてくる事になっているわ。 残りの7人はエキスパートだから私も知らない人たち タイムリミットの頃に来ると思う」 「おい、暗鬼は日本に住んでいるのか?」 「うん、ちゃんと仕事をしているわ」 「えっ?人を殺しているのか?」 亮の声が小さくなった。 「大丈夫、国家反逆罪の逃亡犯が日本に逃げてきた時に処理するだけだから」 「そうか」 亮は複雑な気持ちだが安心したが 処理方法は恐くて聞けなかった。 「小妹、文明が一文字を殺すタイムリミットが8月15日。それまで  絶対手を出すな」 「うん、それは聞いている。でもその前に私の使命は亮を守ることだよ」 「ありがとうでも、大丈夫。日本は安全だ」 「それは安全だと錯覚しているだけ、殺された人の死体が見つからないだけだよ」 亮は黙って聞いているしかなかった。 「日本は四方が海で囲まれているから密入国は簡単だし  偽造パスポートで簡単に入国できる」 「うん」 「犯罪が少ないのは日本が裕福なので強盗や泥棒がすくないだけよ」 「そう言われるとそうだな」 美咲もそれを聞いてうなずいた。 「私もそう思うわ、日本人は平和ボケしている。だから振り込め詐欺で400億円ものの  被害にあうのよ。だいたいオレオレと言われて息子と信じる親なんて外国にいないわ」 「そうですね」 亮はため息をついてしばらく眠り 目を覚ますとファーストクラスの席へ行った。 「どうですか?」 亮がパーサーに聞いた。 「ええ、落ち着いたようです」 「そう、良かった。薬が効いたようですね」 「團さま、本当にありがとうございました」 「いいえ、到着すると取材が来ると思いますが  すべて鹿島先生にお願いします。私は医師ではないので」 「分かりました」 「ところで、四人の食中毒の原因は機内食ではないようです  おそらく飛行機に乗る前に何かを食べたんでしょう」 「ほ、本当ですか?」 パーサーは安心して微笑んでいた。 そこへ秋山が来て小声で言った。 「亮、あなたに言っていなかった事があるの」 「なんですか?」 「沙織は生きているわ」 「だってクリスマスイブの日に」 「急にドナーが見つかって奈良県へ行ったの」 「本当ですか?」 あの時、看護師が話していた事は本当だった。 「それで1年くらい入院して」 「それで?」 「4年前に東京で会ったわ、凄く元気になっていた」 「良かった・・・」 「連絡先教えましょうか?」 「いいえ、今更会ってもしょうがないですよ、彼女にも今の生活がありますから  ただ、生きていた事が分かっただけでも」 「そうね、お互いに生活があるものね」 秋山は凄い美人二人と美少女を連れている亮を見て寂しそうに話をした。 亮たちは18時に空港に到着した。 救急車で運ばれる四人を横目に 到着口から外に出ると 二人の人相の悪い男が立っていた。 「お疲れ様です」 亮が二人に声をかけると二人は野太い声で深々と頭を下げた 「あっ、お帰りなさいませ」 「気が付かなかったですか?」 「ええ、まあ。以前と感じが変わっていまして」 二人はカートに亮と美咲と一恵と小妹の荷物に乗せて 運びながら亮は気になって男の一人に聞いた。 「そんなに変わったかな?サングラスをかけているからかな」 「なんか、がっちりしたと言うか、男っぽくなったと言うか」 「そうですかありがとうございます」 外に止めてある黒いバンに荷物を積み込み終わると バンは走り出した。 「会長が市ヶ谷の家でお待ちです」 亮は助手席の男に初めて話しかけた。 「いつもお会いしていますが、初めて話しますね。亮と呼んで頂けますか。色々あったので」 「分かりました、私が相田、運転しているのが海野で、会長はあ・うん  と呼んでいます」 「分かりました、よろしくお願いします」 「到着しましたら、会長はお寿司でもと言っていますが?」 「ありがとうございます」
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