おばけも怖いけど、人間も怖い

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「いたい・・・・いたいよ・・・・」  そんな声を聞くようになったのはいつからか。  同じ声が聞こえる仲間によると、『許してくれ』と言えばなくなるしい。  だから、今夜言ってやるんだ。いまだに震える声で。 「ゆっ、許してくれっ!」  これで・・・・ 「いたいよぉ!助けてよぉ!!」 「ひっ!?」  最後に見たのは、恐ろしい程歪んだ女の子の顔だった。 「なあ、俺たち助かったよな?」 「ああ。『許してくれ』っ言うだけで助かる」 「ならなんであいつは・・・・」 「そりゃ、6回目だからな。6回目に指定されたやつは助からない」 「そんな・・・・」  なぜ知っているか、なんて聞かなかった。それは薄々わかっていたから。  だから、あいつは買ってはいけない恨み買ってしまったのだ、ということなのだ。
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