第八章 パンダ軍曹

9/25

23人が本棚に入れています
本棚に追加
/137ページ
 ドベ子は、辛うじて単語の意味は知っていたが、それが幸太の父の話と、どうつながるのかが分からなかった。 「だってさ、人間の体の中に入ってる臓器が、誰のものかなんて、どうやって証明すんのよ?」 「う……。分かんない」 「てか、私に分からないことが、あんたに分かるはずないわね。とにかく、行くしかないわ」  フォックス・カフェは、学校帰りの青嵐校生や、近所のおばさん、営業中なのかパソコンをいじるサラリーマンで賑わっていた。  携帯で連絡を取りつつ、二人は幸太と合流した。
/137ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加