第二章 ニオイ対決!

6/9
前へ
/137ページ
次へ
「え? どういうことですか?」  美佳が不思議に思って尋ねると、亜里沙はニヤリと笑った。 「彼はね、将来東大を出て、警察官僚になるのが夢なのよ。だから、大小あらゆる権力には逆らえないはずなの!」  ドヤ顔で亜里沙が言うと、美佳は目をまん丸くした。 「どんな理屈ですか!」 「いーのよ。一年五組では私がルールブックなの!」 「そうだ! エロいルールブックだ!」  ア? と小さく呟いた亜里沙が、顔面を引きつらせながらドベ子にガンを飛ばした。 「……勾坂さん。言葉には気をつけましょうね」  亜里沙のコメカミに浮かんだ青筋からは、今にも血が吹き出そうなほどだった。  
/137ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加