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「先生。勾坂はまだ、参ったと言っていません。審判役は、私です。勾坂が降参するまで待ってください」
「そ、それもそうね」
亜里沙の眼が、あちこちに泳いでいた。
そしてついに、ドベ子が一本の試験紙を高らかに掲げた。七番の丸印の付いた小瓶の成分を付けたものだ。
「先生! ボトボトノートって、これです!」
亜里沙は、片手で目を覆ったまま、幸太に指示をした。
「さ、真田君……。正解の紙を見せてあげて……」
答えは、見るまでもなかった。
教室内は、歓声に包まれた。
「おおーっ! スゲー!」
「犬女が、エロ女に勝った!」
「さすが、野生のパワー!」
割れんばかりの拍手がドベ子に贈られた。
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