第三章 「ベースノート」を嗅ぎ分けろ!

14/19
前へ
/137ページ
次へ
「せ、正解……。やっぱり、簡単すぎたか……」   ドベ子が弱々しく答えた。美佳が「あちゃー」と言って目を抑えた。 「やっぱり。適当に言っても当たるような問題作るからよ」  がっかりと言った表情を作った美佳に対し、ドベ子はあっけらかんとしていた。 「いいじゃん、これで一勝一敗! 勝負は面白くなってきたよ! ねえ、幸太!」  いきなり振られた幸太は、眉をピクっと動かした。 「ったく、なんでお前はそんなに、馴れ馴れしいんだよ……」  意外な接戦となったニオイ対決に、クラスはがぜん盛り上がって来た。 「最終決戦までもつれ込んだぞ!」 「ドベちゃーん、がんばってー!」 「エロ先生も負けるなよー!」
/137ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加