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放課後。美佳と二人で帰ろうとするドベ子の後ろ姿を、幸太が呼び止めた。
「勾坂、話がある。ちょっと、フォックス・カフェまで来てくれ」
「ひっ! ご、ごめんなさい!」
ドベ子は、思い切り頭を下げた。
「ん? 何で謝るんだ?」
「だって今朝、また私のせいで、笑われちゃったから」
「あ? 物理の時間のことか? そんなことはどうでもいい。とにかく、あとから来てくれ」
「美、美佳ちゃんも一緒でいい?」
ドベ子は美佳を横目で見た。
「来るなって言っても、来るんだろ?」
美佳は当然と言った顔でうなずいた。
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