第三章 「ベースノート」を嗅ぎ分けろ!

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第三章 「ベースノート」を嗅ぎ分けろ!

翌日のホームルーム。亜里沙は、ニオイ対決についてクラスの全員に説明した。 「マジかよ。セクシー教師とニオイ女の対決……。面白そうだ!」  進学校に似合わないオールバック男子が叫んだ。 「進学校でも、こういうイベントは必要だよな」  一年五組の男子は、降って湧いたようなイベントに、盛り上がりを見せた。一方女子たちは冷ややかだった。 「私たち、勉強しに来たのに、何なの、この展開」 「あのドベ子って変な子のせいで、静かな雰囲気が台無しだわ」  迷惑とばかりに、冷ややかに噂しあった。 亜里沙は、幸太に「ニオイ対決」の最終問題の作成を依頼した。予想通り、幸太は最初、戸惑ったものの、 「分かりました。考えておきます」  とだけ短く答え、教科書を見続けていた。亜里沙は、珍しく真顔になって、この対決の趣旨を説明した。
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