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私の好きな彼の口癖は
「人間は外見じゃない。内面に価値があるんだ」
なんて素敵な人なんだろうって思ったのがきかっけだった。
最初は私みたいなのがって思ってた。でも最後は自分の内面を正直に晒して好きですって伝えたんだ。その瞬間、彼が・・・
「うっ、ひっ、ひっぅ・・・ち、近寄るな・・・バ・バケモノだぁ!!!」
って叫びながら、逃げ出してね。酷いよね、いくらなんでも。
だって私、これでも毎日綺麗にお手入れしてるのよ。第一、彼も私も内面は一緒じゃない。なのに、なのに・・・っぅぅぅ・・・」
女はよほど辛かったのであろう。白い手の平で自らの顔を覆い俯いてしまった。するとその様子を見ていた男が突如口を開いた。
「クソッ!今すぐ俺がそいつを呪い殺してやる!おまえを傷つける奴は俺が許さない!いいか。おまえは心も内面も何もかもが綺麗だ。俺が保証する。な、な。だからさ、自信持て。落ち込むな・・・」
最初は怒りの口調であるも、最後は語りかけるような口調で慰める骸骨男。しかし女は一向に顔を上げる気配はない。
すると骸骨男は、目の前の白く輝く頭蓋骨の上に、自らの手の平の骨を重ね合わせる。すると闇の中にコツンと小さな音が一つ響いたのであった。
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