第11話 迷いの森の住民

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第11話 迷いの森の住民

武司がウッホ王国に戻ると誠が直ぐに駆け寄ってくる。 「武司、この国の迷いの森って知っているよな?」 「うん、資料で読んだよ。何でも入ろうとすると必ず入り口に戻るとか言う不思議な場所だろ?」 「あぁ、そこの住民が訪ねてきたのだが…どうやらウッホ王国民に正式になりたいそうなんだ。それで使者が来ているのだがどうする?」 「受け入れよう。今まで出てこなかった人たちが来たんだ。それだけ評価してくれているんだろ?なら良いじゃん」 そして武司は謁見の間に向かった。 謁見の間に入るとそこには下半身が馬で上半身が人間の姿をした亜人が立っている。ケンタウロスだ。 「初めまして。この国の国家元首で僕は武司、隣が誠と静子です」 「お初にお目に掛かります。私はケンタウロス族の副族長です。この度は正式にウッホ王国民になりたいと族長が願った為、私が伺いました」 「オッケー。じゃあ、早速住民票を作るね」 「え?そんな簡単に信じて良いのですか?」 「良いと思うよ。だってわざわざ迷いの森から来たって事は魔法を解いて来たのでしょ?」 「それはドライアドが迷わせる役を行っておりまして」 「ドライアドって木の妖精さんだよね?じゃあ、ドライアドさんも国民になるという事で」 「軽すぎませんか?」 「大丈夫。この国の国民になって損をしたと思ったら言ってくれれば対処するから。でも、全ては無理だよ。他の種族との絡みもあるから。それに噂だとケンタウロス族は医学に優れているそうじゃないですか。だったらこの国に医者を増やしたいし、亜人連合国にも医術を伝えたいからね」 武司の一見軽い態度に対してケンタウロス族が加わった時の事を既に考えている事に使者は驚きを隠せなかった。 「それでは我らケンタウロス族と迷いの森の民はウッホ王国民としてあなた方に忠誠を誓います」 「あ、忠誠はいらないから。みんなが幸せになれるように一緒に考えてくれればそれで良いよ」 その言葉に使者は涙する。この世界で亜人種は差別の対象であった。故に森に隠れ住んでいたのだ。それが三王はみんなが幸せになる事を一緒に考えようと言ってくれる賢王に思えたのだ。 一週間後、ケンタウロス族とドライアド族は正式にウッホ王国民となる。それを武司は元国王と王子の親子丼をしながら眺めていた。 「あぁ、ご主人様の一物が気持ち良すぎます」 元国王は淫らな表情でそう言う。 「もっといっぱい欲しいです。もっと奥まで挿入してください」 元王子も淫らな笑みを浮かべながら後ろの口の快感を味わっている。 「お前らキスしろ」 武司は意地悪くそう言うと親子でキスをし始めた。舌を絡め合い卑猥な音を響かせる元王族親子。 「そろそろ中に出してやるよ」 武司はそう言うと触手状の一物を激しく動かす。そして後ろの口の中へ出し入れしながら同時に中で回す。すると2人は白濁とした液体を一物から放出した。 「じゃあ出すぞ!」 武司はそう言うと2人の後ろの口の奥深くに生暖かい液体を放出した。 「ふぅ、考えも纏まったよ」 アヘ顔して後ろの口から白濁液を滴らせる元王族親子をその場に残し武司はケンタウロス族の元へ向かった。 「点滴と注射、採血の技術はこれに書いてあります。エルフと協力して新薬作成をお願いします。あと、出来れば人工血液を作って欲しいのですが」 「何故、人工血液を作るのですか?」 「真祖と組むためです。彼等の食料は血です。それを人工的に安定供給できれば彼らの食料事情も変わるでしょう。そしてその技法と引き換えに我らと協力したらどうなります?」 「敵国が三方から狙われますな。まさか…血を抜かれる犠牲者を減らして真祖と組む気ですか?」 「勿論ですよ」 ケンタウロス族の族長は武司の考えに驚愕する。同時に今まで知らなかった技術を簡単に渡し、より高度なものを作ろうとする姿勢に尊敬の念さえ覚えた。 「武司王、必ずあなたの期待に応えて見せましょう」 「お願いしますね。でも、無理はダメです。適度な休憩と食事は必ず摂ってください」 「お気遣いに感謝します」 そしてケンタウロス族はエルフと協力して人工血液を完成させる。更に、真祖の国で飼われている人間の血を傷つけずに採取する道具をドワーフと協力して作るのであった。
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