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「…うるせぇよ。」
『お?生きてやがったか。』
「お前には分かんないだろ…レイドボスだけじゃなくて、その力を持つヤツらの相手もしなくちゃならないオレらの気持ちなんか…」
『へっ、知りたくもねぇよ、そんなことぉ!』
「だったら…さっさと倒されろよ。この…分からず屋のクソ野郎ぉぉぉぉ!」
新太の周りのオーラは新太を包み込み出した。しかしその包まれ方はこの前のような化け物への変化ではなかった。
ダメージを受けてボロボロになった彼のコートがそのオーラとオーラに誘われて集まってきた風を受けて少しずつ光り出した。
『てっ、テメェ…この状況でそんなもん残してたのかぁ!』
「知らねぇよこんなの…けど、これだけは分かった。オレは…お前を完膚なきまでに叩きのめせるだけの力を手にしたんだってなぁ!」
やがて緑色の光は新太ごとコートを包み込んでより強く光ったあと、ゆっくりと消えていった。その光から現れたのは少しだけデザインが変わったコートに身を包んだ新太だった。
『あっ、あっていいことがない。こんなのアリかよ!』
「さぁ…久々に、勝利への追い風吹かせてもらうぜ!はぁぁっ!」
新太はこれまで以上のスピードで加速した。その早さは砂を巻き上げ小さな砂嵐が起きるほどだった。
『は、速いだと…目に追えぬ速度など…許されたことがぁぁ!』
「これがオレの新しい…力だぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
新太はコートを素早く翻し、突風を巻き起こしてそのままスカルクを宙に放り投げた。
『ぐおぉっ!怒りの竜巻…これほどの力を引き出せる人間がいたとは…許さんぞぉぉぉぉ!』
「このまま一気に片付けてやるぜ!」
〈ハリケーンフィニッシュ〉
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」
『オレはまだこんなところでやられるわけにはいかねぇんだよぉ!』
「そんなこと知るかぁぁぁ!」
新太は自分の身長の三倍弱はある剣を身動きが思うようにとれないでいるスカルクに対して全力で振り下ろした。
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