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―その後―
蓮や竜平は駆けつけた二菜、三樹の応急手当で何とか持ち直した。
「新太、お前が今使った力は〈属性解放〉だ。オレたちレイドプレイヤーでも発動できたものはまだいない。それに、その力は時として自身を食らうこともある。扱いは丁重にな。」
竜平はよろよろな新太に注意換気をしてどこかへ去っていった。
「見たところ、かなり負荷がデカいっぽいな。まるでクレイジーな俺らそのものじゃねぇか!」
「バカなこと言わないの!」
三樹はひどく日焼けしてる蓮の背中を強く叩いた。
「あぁぁっ、何すんだ三樹ぃ!痛てぇだろうがぁ!」
「新太…ちょっといい?」
「え?…別に、たいして疲れてないからいいけど?何か用でもあるの?」
新太は二菜に連れられ、灯台の近くへ行った。
―灯台の近くの岩場―
水着に見慣れてきたみたいだ。って、体が疲れきってるからなだけで、疲れが取れれば振り出しだろうよ。
「最近…三樹と蓮が大分仲良くなってきたの気づいた?」
「うん、気づいてるよ。最初に比べれば蓮もだいぶ女の子に柔らかい態度で接してるみたいだし。」
「……新太は、私とどういう関係でいたい?」
……………………………………………………………は?
二菜は少しだけ新太に顔を近づけて、何かを期待するような目で見つめた。
「え……………………………っと、二菜。熱でもあるんじゃないか?何で急にそんなこと聞くんだよ?」
「私………知りたいの!今の新太が私のことをどう思ってるのか。この胸のモヤモヤ、なくしたいから!」
ちょっと待って……確かに一般世間じゃこうやって林間学校で告白とかあるけど!二菜にこんな感情あるわけないだろ!きっと二菜はあくまでオレとは友達でいたいはずだ!
「えっと………同じゲームのチームメンバーで、友達…かな?」
「そっか…友達……なんだね、私って。さ、戻ろっか。みんなコテージに戻りだしてるから!」
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