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―女子コテージ・三樹と二菜の部屋―
「そういえば三樹…何かうれしいことでもあったの?」
「うん!言い忘れちゃったけど、あの写真の子の正体が誰なのか、5年前の一件の解決ができたからね!」
「それで、三樹の初恋相手で5年前から突然変わっちゃったっていう子は誰なの?」
「にーなの予想通り、四野くんだったわ!四野くんも覚えてくれてたみたいだし、すっごくうれしいな!」
…三樹はいいなぁ、身近にそんな風に想える人がいて。私は……私だって本当は…
「にーな、どうしたの?顔暗いよ?」
「あ、うん…ちょっと疲れちゃっただけ。蓮と付き合うの?」
「…はぐらかされちゃった。女を許せる日が来たらってね。」
「何というか、蓮らしい。」
「ホント、うちの班の男って鈍感よね!おまけに不器用だし。まぁでも、今日の夜はキャンプファイアじゃない!そこであのバカどもを誘っちゃいましょ!」
二菜はただでさえ暗かった顔をより暗くしてしまった。
「…ごめんね、三樹。私ちょっと外の空気吸ってくるよ。夕方までは自由行動でしょ?」
二菜はそのまま部屋を出ていってしまった。
―その頃、海水浴場―
「…ううっ、このオレをここまで追い込むとはなぁ。まぁでも、オレはまだ動ける。時間を稼いでもらうとするかぁ!」
叛斗の体を乗っ取っていたスカルクはそのまま自分の持っていた赤い玉を地に叩きつけ、二体のモンスターを召喚した。
『スカルク様、そのお体は?まさか、ついに手に入れたのですか!』
「ああ、コイツが力を欲していたので、ちょいと交換条件だしたらすぐにこの様よ!人間って案外チョロいもんだよなぁ!」
『あなた様の回復時間を稼ぐ役目、このシュリンプスが務めきって見せましょう!』
『この俺クランブスも忘れちゃ困るぜぇ、シュリンプスの兄貴ぃ!』
「さぁ、邪魔物はいない…始めるかぁ、オレらの前人未到のパーティーをなぁぁぁ!」
『『おおおおっ!』』
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