21 覚醒する風

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シュリンプスとクランブスは自分達の部下を数百体召喚してそれぞれ散らばった。 「もうすぐでオレは完全態だぁ。レイドプレイヤーなんて、地に等しくなるぜぇ。」 「…まだ生きてたんだ。せっかく新太が倒したと思ってたのに。でもラッキー、手柄はもらえるから。」 なんと、先程モヤモヤした心を持ったまま部屋を出たはずの二菜が堂々とゲームフィールド内に入ってきた。 『何、レイドプレイヤー02じゃねぇの!このクランブスを前にしても怖じ気づかなかったことは誉めてやる。だけど残念、俺にはありったけの取り巻きがいるんだよぉ!』 「だから何?私…スナイパーじゃないから。あと、私をレイドプレイヤーって呼ぶの止めて。今の私は…人間の女の子だから!」 二菜はコスチューム姿になって、クランブスと戦闘を開始した。 『このパワー自慢のクランブスがお前に地獄を見せてくれるわ!』 「昔の私が〈氷の銃〉っ呼ばれてたの知ってる?」 二菜はたくさんの雑魚敵を踏みつけて跳躍し、あっという間にクランブスのところまでたどり着いた。 『女のクセしてずいぶんいいやり口じゃねぇの!だけど、それじゃつまらないってこともあるだろ?』 クランブスはその巨大な右腕の鋏を豪快に振り回して、二菜を地に叩きつけた。 「げほっ…手加減はないってこと、先に言ってよ。」 『手加減がないだけではないのですが。』 「………!?」 ―男子コテージ、新太と蓮の部屋― 『新太、大変だよ!二菜お姉さんが…』 「マジか…ありがとな、クリメア。あとはオレに任せて!蓮、行ってくる!」 「さっさとカタ付けてこいよ、新太!」 「分かってるよ、蓮!」 新太はクリメアからのライブギア越しの呼び出しを聞き付け、即座に二菜の元へ向かった。 …二菜、今行くから…あと少しだけ、持ちこたえてくれ! ~予告~ 林間学校編、ついにクライマックス! 叛斗を取り返すため、二菜の分の怒りをぶつけるため、新太の猛反撃が始まる! 次回〈風と氷の輪舞曲(ロンド)
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