22 風と氷の輪舞曲

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二人はお互いをかなり強く後ろへと突き飛ばし、次の攻撃の体勢に入った。 『こいつから奪った技だぁ…食らえやぁぁぁぁぁ!』 〈ダイダル・ブレイク〉 スカルクは赤い巨大な波を発生させ、周りの氷を溶かしながら新太をフィールドバリアに強く叩きつけた。 バリアに接触したこともあり、新太はバリアショック(電気ショック)を受けた。水の技なので威力が二倍弱にまで上がっていた。 「ぐっ…まだだ…まだ終われねぇよ、スカルク!」 『このまま畳み掛けてその頭を地につけさせてやるわぁ!』 〈ダイダルストライク〉 『ぃやぁぁぁぁぁぁぁ!』 スカルクは両足を揃え、新太を強く蹴りつけた。ただでさえバリアショックで弱りきっていたところでこれを受けてしまった。 「へへっ、本物の海賊乗っ取っておいてその様かよ…スカルク!これじゃあクレイジーさに欠けるだろぉ!」 新太はコートを盾にすることで攻撃を防ぐどころか、受け止めながらも力任せにバサッと翻し、スカルクを吹き飛ばした。 『なん…だとっ!このオレがまたしてもお前に負けるというのか?』 「言ったはずだぜ、オレは…クレイジーさにかけては右に出るヤツは一人もいないってさぁ!そしてオレは…仲間を…二菜にこんなことしたお前らが許せないんだよ!さっさと叛斗の体を返せ!」 『返さんと言ったらどうするのさ?そのまま倒すのか?倒したとしたら、お前はコイツの仲間から恨まれるぞぉ?』 スカルクは新太の質問に対してしっかりと答えたが、それと同時に彼を脅した。 「もちろん倒すさ。けどな、オレはアンタほど不器用じゃない…お前から叛斗の体を取り出してそこからぶちのめすこともできなくはないぜ!」 『いいのだな…コイツの仲間が泣く面を見ても!』 「確かにそうかもな…泣くのは叛斗や涼磨じゃない。泣くのはお前一人だ、スカルク!」 新太は腰を低くして剣先をスカルクの左胸の方に向け、柄の先を左手で軽く押さえた。
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