23 東西のクレイジーパイレーツ

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〈ALTAIR HANG〉 やや低めの電子音に合わせて新太の右手に鷲の頭のような武器が装着された。新太はすでにやけくそ状態だったので特に細かいことなど気にすることなくその武器でスカルクを殴り付けた。 鷲の鳴き声と共に鋭く強い一撃が入った。ナックル系統の武器でありながら貫通属性を持っているからだ。 『ぐぉぉぉっ、なんだ…その力はぁ!』 「これだけじゃないぜ、多分な!」 〈DENEB WING〉 今度は真っ白な白鳥の翼が背中に生えた。しかも、単なる翼じゃなくてウイングブレード(移動しながら敵を攻撃できる武器の一種)に区分されるものだった。 「おりゃぁぁぁぁぁ!」 新太はこれまで以上の勢いで駆け出し、翼でスカルクを攻撃した。しかも新太の瞬発力の高さと翼に与えられた攻撃力が合算されたその一撃はスカルクの体力をごっそり持っていった。 『武器を自由自在に操るなど…反則だと思わんのかぁ?』 「うるせぇ!人様の体借りて好き放題やってたやつに言われる筋合いないんだよ!」 〈VEGA ARROW〉 今度は竪琴と剣と弓を組み合わせたような形の武器が出現した。 「これでも食らえ!」 新太は弦を限界まで引き絞り、五段階まで溜めたところで一気に解放した。 青いエネルギーの矢はスカルクの右胸部を完全に貫き、壁にめり込んで消滅した。しかも、貫通と同時にできた穴から有り余るエネルギーが爆発した。 『小僧ォォォォ、いい加減にしろぉ!』 「これでとどめだぁ!」 新太は右手に全ての武器を集束させ、少し後ろに下がりながらスカルクめがけて三色の鷲の形をした矢を使った必殺技を食らわせた。 『なっ…このオレが……こんな小僧一人に…破れるなど…あってたまるかぁぁ!』 「さっさといけや骨野郎!」 新太の渾身の蹴りが決まり、スカルクは断末魔の叫びをあげることなく撃破された。 それと同時に新太の姿も元通りに戻り、さっきまであったアプリは跡形もなく消えていた。 そればかりか、ポケットに入れていたはずのメモリースティックもいつの間にか消えていた。
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