24(終) ひとつの答え、もうひとつの始まり

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「俺と組んでくれ、蓮…もちろん、裏切るようなことがあれば容赦なく斬り殺してくれて構わん!」 竜平は一定の行動を繰り返すゲームキャラとは思えないほど深々と頭を下げて懇願した。 「…お前ははっきり言っていいやつだよ。こないだの林間学校でも動けない新太の埋め合わせを買って出てくれたしな。そんなやつの頼みは断れやしないさ。」 蓮はとりあえず竜平に握手するよう促した。 「お前には返すべき借りばかりになってしまったな。」 「なぁに、俺は昔から素直なやつには基本的に助力する派の人間だ…これもその考えだからできることだ。」 「そうか…俺もいつかお前のように、広き心で世界全てを見れるようにならないとな。」 「俺の心は狭いさ。だけど、すぐキレて突っかかるようなヤツじゃあない。」 「…繰り返しになるが、恩に着るぞ、蓮。」 竜平は蓮と握手を交わすと、片付けるべきことがあると言ってその場を後にした。 「〈プロジェクト・AR RISE〉…悪ぃが止めさせてもらうぜ、マスターさんよぉ。」 蓮は空を睨み付けてそのまま教室へと戻った。 ―昼放課、屋上― 居ても立ってもいられなくなった二菜は新太を屋上に呼び出した。 「それで…あの日の返事は?」 「え~っと…オレでいいなら、その…付き合ってみる?」 新太は結局悩みに悩んで出した答えは自分でもよく分からず、まとまりきらないものになった。 「…付き合うってことでいいの?」 「そ、そういうことだねぇ…ハハハッ」 「…てっきり、怒ってたんじゃないかって思ってたけど、ちゃんと考えてくれてたんだね。」 二菜の笑顔に新太は一気に顔を赤くして下を向いて、何かをぶつぶつ言った。 「さ、戻ろ…次は班で林間学校のまとめを作るから!」 「…う、うん!」 一応けじめというか、返事というか…解決したので全部よしとしよう。これ以上あれこれ考えると脳が死んでしまう… 新太は未だにあがったままの心拍数に驚きながら、教室へと戻った。
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