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―保健室の先生用コテージ―
蓮はあの後、オレがここまで運んだ。すごく体が冷えてたし、何より高熱を患ってたみたいだった。オレは見舞いをしてやりたかったけど、二菜からいろいろ言われ、三樹だけを入れてやることにした。
「ねぇ、蓮…今は二人きりだよ。だから、少し起きて話をしましょ!」
「…うぅ…俺倒れたのか?」
蓮は熱のせいか、意識がもうろうとしていた。しかも、言葉を発していてもかなり弱々しい感じだった。
「5年前のこと、覚えてたんだね。なんかうれしいな、アタシ。」
「お前がテニス部に入るきっかけになったガキが俺のことだったなんてな…今思えばビックリだ。今は師匠の元で剣振ってるけど、たまにはテニスに戻ってみてもいいかもな。」
「え、何?アタシと勝負しようっていうの?無謀じゃないかしら。」
「やってみなくちゃ分からないことだろ…それに、そんなもん冗談だよ。昔は昔、今は今で割りきらなきゃ、新太みたいに進めない。」
「それでさ…アタシのこと…女の子として…好き?」
三樹は顔を真っ赤にしながらベッドで寝かけてる蓮に言った。
「俺は…お前のことを仲間として見てる。異性だとか…恋愛的に好きになったとしても…当分先の話だぜ?」
「それでもいい!5年前からずっと好きだったから、この先何年たったってこの想いは変わらないわ!」
「…………………………………よかった。」
蓮はゆっくりと目を閉じて眠った。
~予告~
キャーーーーーーーーーーーーーーー!
何、三樹…そんなに叫ぶことがあったの?
アタシ、ついに告白しちゃったよ!しかも同じゲームのチームメンバーに!
はぁ…私のアドバイスなくても良かったかも。
そんなことないってーーーーーー!
次回〈逆襲と共闘〉
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