4.ティータイム

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4.ティータイム

そして今どういう状況なのかというとーー 「先日は本当に申し訳ありませんでした!」 休日、昼下がりのカフェで謝罪されていた。 梅雨入り前の今の時期、日差しは強く空気はカラッとしている。時折吹いてくる風が心地よいテラス席で、俺と橋野さんと山形さんの三人は約二週間ぶりに顔を合わせていた。 すっきりとした青空と瑞々しい街路樹の緑と、深々と頭を下げる橋野さんと。何だかちぐはぐな印象を受けた。 「その……とりあえず座ってください。」 橋野さんはゆっくりと顔を上げ躊躇(ためら)いがちに座った。 「そんなに気にすることないですよ。俺は家まで送り届けるお手伝いをしただけで。後のことは全部、山形さんがやってくれましたから。」 「でも私、とても失礼なことを……。」 橋野さんは真っ赤になって俯いた。山形さんの方を見やると、彼女は必死で笑いを堪えているような変な表情をしていた。……さては、キス未遂事件のことを話したな。覚えていないのなら、わざわざ本人に知らせる必要なかったのに。
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