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なんて、ごちゃごちゃ考えているうちに、今日のお見合い会場、ホテルのラウンジに着いた。
息も切れ切れに、予約の名前を伝えて、席に案内される。
店員さんが「お連れ様がお見えです」と足を止めるなり、
「遅くなって申し訳ありません!!」
相手の顔も見ないまま、まずは頭を下げると、ツーッとこめかみから汗が一筋垂れる感触。
ううっ。
こそばゆい…。
「大丈夫ですよ。時間ぴったりですし」
一呼吸置いて、相手の男性が寛大な言葉をくれた。
良かった。優しい人みたいで。
でも、逆に怒って帰ってくれた方が、都合が良かったのに。
と、自分本位なことを考えつつ、ゆっくりと頭を上げた。
そこで初めて、今日のお相手とバッチリ目が合った。
私の目が点になり、背中の一気に汗が冷えていく。
「どうせ人に道でも訊かれて、断り切れずに案内してたんでしょう?相変わらずお人好しですね、奏音さん」
「は、はだ、羽立…くん!?」
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