0人が本棚に入れています
本棚に追加
不思議な出会い
ある日見つけた、小さな本屋。
細い道に入って、何度も何度も曲がったところにあるその本屋は、はっきり言ってボロくて、汚そうだった。
細い道を歩いて探検することが大好きな僕は。高校の授業が終わるといつも探検をしていた。いつも通り探検していると、その本屋を見つけたのだ。
本が別に好きってわけでもないし、どちらかというと外で遊ぶ方が好きだけど、なんだかこの本屋に入ってみたいと思った。
中は、見かけどうりのボロさ。本もホコリをかぶっていたりする。
客は僕以外いないみたいだ。
奥の方まで行ってみると。長い髭を生えていて、髪が長くて、小さい老人がいた。多分男の人。とても気味が悪い。
そんな老人はさて置き、本屋を探索した。
どれも古い本ばかりだけど、なぜか読んでみたいと思った。
でも、もう日が暮れそうだったので、その日は帰ることにした。
それから毎日、その本屋に通い、一日一冊ずつ読んでいくことにした。
本はどれも面白く、僕の好みだった。
でも、買いたいと老人にいうと
「ダメだ。お前にふさわしい本ではない」
と言われて買わせてくれないのだ。
だから毎日一冊ずつ読んでいるんだ。
老人は勝手に呼んでも文句は言わない。
それが当然のように僕を見ていた。
ここが本屋と言えるのかもよくわからない。
そんなある日。
いつもどう読もうと、一冊の本を手に取り開くと、
急に本が光り出し、僕を本の中に引きずり込んだ。
「やっと見つかったか」
そう言った老人の声が聞こえた気がした。
この時僕は、この本との出会いが、僕の人生を変えるなんて考えもしなかった。
最初のコメントを投稿しよう!