過行く車窓から

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 僕は上京する車窓の景色が流れゆく車窓をぼーっと眺める。  街の景色からトンネルを抜けると少し寂しい景色になるのが好きだ。刻一刻と移り変わっていく景色。そんな景色に見惚れながら時をゆっくりと過ごして行く。  また新しいトンネルを抜けた時にそれを見た。  女性の影。窓にしっかりと。  「~~~~!!!」  僕は声にならない悲鳴を出しかける。  時計に目をやると、AM3:00。  「あの時間だ……」  僕はそっと一人つぶやく。  「隣開いてるかしら?」  不意に声をかけられる。振り向くとそこには窓に映った女性だった。  反射して? いや……。  「……どうぞ」  一言僕は女性に声をかけて招き入れる。これからの運命を左右する出会い……それに他ならなかった。
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