僕とモアイと五百円

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 時刻は午前三時になろうとしていた。  シャッターのおりた商店街で、腹這いになった僕は心身ともに冷え切っていた。  僕の五百円。  僕のモアイ。  ああ、一体何が夢で何が現実だったのだろう。ただ一つ自覚しているのは、僕の泣き声はもぁ、もぁと言いながら“金返せ”と呟いている事だった……。 完
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