お金とは何か

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お金とは何か。 もちろん、人類最大の発明品である。 価値の尺度、価値の保存、交換の手段という三つの機能を有すこの存在がなければ、我々の世界は成り立っていない。 世の中には「お金」という概念が必要不可欠なのである。 お金があるから、「価値」という万国共有のものさしが用意される。 世界に溢れる様々なモノ・コトに対しその価値という絶対的なルールを持って平等に評価が下される。結果そのモノ・コトを理解出来る。 お金があるから、モノ・コトの凄さや希少さ、あるいは無益さ、つまり「価値」が、時間が過ぎても失われない。 モノ・コトの価値を一度金という媒体に置き換えてしまえば、いくら時間がたとうが実物の価値は、数として、記録として、記憶として残り続ける。 どこの時代のどんな奴にでもそのモノ・コトは理解される。 また自分が生み出した価値も貯蓄できる。 お金があるから、自分が産んだモノ・コトを価値に換え、さらにそれをまた別のモノ・コトと交換できる。 自分の欲しいモノやしたいコトが叶えられる。「自分らしさ」を実行できる。 もしお金がなければ、推定120億のゴッホの絵もそこいらの美大生の卒業作品もどちらも同じ「絵がうまい」で終わる。 その道を極めた絵の達人でもない限り、どちらも他人が描いた色のついてるただの紙だ。 それがどうだろう。お金という存在がそこに加わるだけで、いくらいくらという共通評価軸ができるだけで、作品の凄さは多くの人に伝わる。 高く価値のついたその絵は「ゴッホの作品」として幅広く認知され、唯一無二の存在へと昇華する。 そう、お気づきの通り、そのモノらしさとは値段に宿るのだ。 「お金」がなければ違いはあっても個性はない。 「お金」があるから見えてくる。 すべてのモノ・コトを評価し可視化し管理する。 お金とはそういう存在なのである。
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