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そのハンモックパラダイスに、金色のハンモックのたくさんある場所って、あるかな。
銀髪の少年は、わたしの大声をうけて、最初びっくりした様子でしたが、わたしの金髪と金色のまなざしを見て、ぴんときたみたいで、こうアドバイスしてくれました。
たしかにここにあるものは、きみにとってなじみの薄いものばかりだろうけど、あの金色に輝く月は、見覚えのあるはずだよ。ハンモックで飛ぶのは、最初は少し勇気がいると思うけれど、だいじょうぶだ。ハンモックっていうのは、一生きみを一か所にとどめておくために存在しているんじゃないんだ。きみを広い世界のすみずみまで、送りとどけるために存在している。だから信じて。飛び上がったら、その先にまた違うステキなハンモックがきみを包み込むために待っているから。じゃあね。ヴィーナ。
わたしは、少年の言われるがままに、この巨大な銀色のハンモックをトランポリンのようにして、飛び上がる体勢に入りました。
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