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残業二時間が経過。
高柳の机上にはまだ手のつけられていない書類がちらほらと散見された。
「ごめんヒロ。あと三十分‥‥いや、二十分待って」
高柳はパソコンの液晶を睨みつけながら、せわしなくキーボードを叩く。
「いや、俺もまだやらなきゃいけないことあるし。というか、無理に今日飲まなくてもいいっていう気も‥‥」
高柳はキーボードを叩いていた手を止め、大きな瞳でこちらを見据える。
「いやいや。せっかくの金曜なのに飲まないとかありえないから。二十分経ったら行こ。別に仕事なんて残ってたって関係ない関係ない」
高柳はそう言いつつも残っている仕事をなんとか片付けようと直ぐさま真剣な表情でパソコンへと向かった。
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