片想い

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片想い

電車に揺られる朝の憂鬱な時間 車内は肩を落とすサラリーマンや、和気藹々と話す学生達で満たされていた 私だってそう、今からまた仕事に行かなくちゃいけないんだと思うと気が重い だけど そんな憂鬱な気分を吹き飛ばしてくれる事がある それは、私の前にいる彼の姿が見られる事 今日もまた横目でチラリと彼を見る 何度見ても…カッコいい… 彼はいつも、ドアの前に立ち本を読んでいる 今はスーツ姿だけど、私は彼が高校生の時から彼を見続けている 幸い通学の電車と通勤の電車が時間も同じだった事で、私は彼を見続けることができている 整った目鼻立ち、薄い唇にスラリとした長身 およそほとんどの女子は彼に告白されてノーとは言えないだろう 暫く彼を見ていると、私が降りる駅のアナウンスが鳴った 重い足取りで私は仕方なく電車を降りた
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