堕ちる

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ーーー 「なんかあったのか」 デスクで一人で昼食をとる私に、背後から月島さんが尋ねてきた 「何も……ただ仕事に集中したい時なんですよね。今…」 「だからなんかあったのかって訊いてるわけよ」 「何もありませんよ!さそれより、よろしくお願いしますね。開発展なんて初めてなんでわからない事だらけで」 「…そうだな。じゃあ色々話すついでに今日飯行くか」 「えっ…今日ですか?」 「おう。なるべく早く終わるようにするからよ」 「…わかりました」 あんまり気乗りしないけど…仕事の事で色々聞きたいし仕方ないか 昼食を終えた後、憂鬱な気分を忘れる為に淡々と業務をこなしてゆく 定時が迫った頃、菜穂が課長と話しているのが見えた 遠目から見ても…綺麗な立ち居振る舞い 見れば見るほど…羨んでしまう 私の憧れーーーー …菜穂の淹れたエスプレッソが飲みたいな だけど…二人のバランスを崩した私がそんな事を思う権利は無い 考え込んでいると、私のスマホにメッセージが入った ……… ……畳み掛けるように、良くない事は重なる 画面に載った名前は 春宮さんだった 私は溜め息を吐いた後、恐る恐る内容を確認した ーーお久しぶりです。宜しければ来週10月4日日曜日のお昼頃、昼食を摂りながらお話が出来ればと思っているのですがどうでしょうか?お返事待っています やっぱり思った通りの文面だった …端的に言えば、行きたくない だけど一回目から断りを入れるのも失礼な気がする ハァ………一回だけ…仕方ないか 私は渋々了承の返事をした
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