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ーーー
オフィスに着くと、なんだか皆騒然としてい
る
私はすぐ近くにいる田宮さんに状況を尋ねた
「おはようございます。どうしたんですか?」
「あっ!花井さん!ちょっと!」
何やら慌てた様子の田宮さんにそのまま手を引っ張られ人気のない場所まで連れられる
いつのまにか横峯さんも一緒だった
「どうしよう…私らのせいだよね?」
「…何がですか?」
焦った様子で田宮さんが話すけど、いまいち話が見えない
「花井さん、もしかして知らないの?」
「え?」
「佐伯君、辞職したらしいよ」
「ええ?」
佐伯さんが…まさか
バレた…?
「オフィス中その話で持ちきりよ。知らなかったんだ…」
「……何も聞いてないです」
でもあいつ何で私に何も言わずにーーー
あ…
もしかして…
私の中にある予感が浮かびあがった
それしか考えられない
「私たちもやばいんじゃないの!?」
「バレたから辞めさせられたんだよ絶対…」
「大丈夫です。お二人はただ課長とご飯に行っただけですし何もしていません。今回の件はあくまで私と佐伯さんがやった事ですので」
「それじゃ花井さんがやばいんじゃないの!?」
「まあ、なるようになりますよ…多分」
「もしそれが原因ならさ!申し訳ないけど佐伯君に全部擦りつけて知らんふりしなよ?」
「…そうですね」
「とりあえずあんま話してて聞かれたらまずいし行こうか」
「うん…じゃ花井さんまた話そ!」
「はい。ありがとうございます」
佐伯さんがいなくなるとは…
まあ考えればかなり好都合だな
そろそろかなりウザかったし約束どうしようかと思ってたし
今の私の全部は翔介さんのものだから、もう他の人に触れさせるわけにはいかないの
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