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「あ、それから今日他部署から一人応援が入る事になった。多分朝礼で紹介される筈だ」
佐伯さんが抜けた穴埋めか…
「開発部だから多分知らないと思うが…あ、ちょうど来た」
「開発部…あっ!!」
「知ってるのか?」
……その人は
「朝コーヒースタンドで…」
今朝助けてくれた、あの優しい男性だった
まさか…同じ会社だったなんて…
「皆さんに紹介しておきます。今日から企画部で共に働く事となった雪村君です」
「初めまして、開発部から来た雪村晴希と言います。まだまだわからない事だらけですが全力で取り組みますのでよろしくお願いします!」
雪村 晴希ーーー
背筋を伸ばし凛として立つ彼は
その出で立ちだけで有能さを表しているような人だった
「カッコいいね…」
「彼女いるのかな!」
「絶対いるでしょあの感じは!」
「後で聞きに行こうよ」
後ろで女性社員がヒソヒソと会話している
確かに…かなりのイケメンだ
綺麗な鼻筋に長い睫毛、そして雪のように白いきめ細やかな肌
おまけに高身長とは…
モテない要素が無いな
そんな事を考えながら彼を見つめていると
その視線に気が付いたのか、彼も私の方を見て一瞬目を丸くしニッコリと笑みを浮かべた
「開発部とは勝手が違うと思うので皆さん色々教えてあげて下さい」
「かなりデキる奴みたいだぜ。あれで俺より年下なんだから嫌になるな」
「えっ、何歳なんですか?」
「確か風見とタメじゃねえか?22って言ってたな」
「…あ、じゃあ同い年ですね」
新卒組であんな人いなかったけどな…
「途中入社らしいぞ」
月島さんはすかさず私の思考に返事をした
たまに、この人はエスパーなんじゃないかと本気で思ってしまう
雪村さんか…後でまたお礼言わなきゃな…
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