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「あっ、あっ!あの、大丈夫です!はい!」
「酔ってる?よね?立てる?」
「あっと…えと、はい。酔ってますが…元気です!」
意味がわからない。最悪…
「駅どこ?家近い?」
「あの、はい。近いです。駅は次の次です」
「良かった。結構意識はしっかりしてるんだね…大丈夫そうだね」
そう言いながら彼は向かいの席に腰を下ろした
あっ…
今しかない
そう思った
そして、混乱の最中で私は彼の前にフラフラと立ち寄り思わず叫んだ
「あの、好きでした!ずっと!!私と付き合って下さい!!」
突然の告白に、当たり前だが彼はキョトンとしている
暫く黙ったあと、それが冗談じゃないと察したのか彼が言った
「…いつも朝いる子だよね」
え!?知ってくれてたの!?
私は嬉しさで頭から煙が上がりそうだった
「はい。毎朝ずっと気になって見てました。高校の時から…」
「ありがとう…」
あっ…
口元を見て私は確信した
次に彼の口から出る言葉はーー
「ごめんなさい」
だった
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