始まり

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始まり

「花井…悪かったな、昨日は」 翌日、そう言って謝ってきたのは月島さんだった 「何がですか?」 「佐伯の奴結構反省してるからよ。許してやってくれねえか?」 そう言うと自分のデスクから立ち上がった佐伯さんがこっちに来て、深々と頭を下げた 「本当にごめん!佳純ちゃん!俺だいぶ酔ってて…!もうしないから許してくれないかな」 謝るのはいいけど、月島さんを出してくる辺りがとても気に入らない 許すも許さないも、月島さんにそう言われてしまったら返事は決められている 「わかりました。以後気を付けて下さい」 「ありがとう!俺暫く酒もやめるから…」 どうせなら一生やめてよ まあ、正直… 昨日のことのおかげで鳥谷さんとの繋がりが出来たわけだし…感謝はしないまでも怒りは収まったかな… 「お前暫く花井に近付くの禁止な。仕事の話なら俺を通せよ」 「…はい」 「マジで悪かったな。お前今凹んでるところだっただろうに…追い討ちかけるみたいになっちまって」 「いえ、月島さんは何も悪くないんで!」 私の視線にバツが悪くなったのか、佐伯さんはその場をゆっくりと離れていった 「あいつちょっといきすぎるとこあんだよ。悪い奴じゃねえんだけどな…」 「月島さん、やたら佐伯さんを気に入ってますね。正直理解出来ません」 「…んー、まああいつ俺の高校からの後輩だからな…」 「そうなんですか!?」 「おう。同じバスケ部でな…その延長で今仲良くしてるってわけ」 「…佐伯さんバスケ部って感じしませんね。卓球って感じ…」 「ハハッ、確かにな。でもあいつああ見えて運動神経いいんだぜ…」 まあ凄くどうでもいいんだけどね… 「だからあいつがやらかした時は俺も謝るのが筋だと思ってな…」 全然関係ないと思うけど…今はただの上司なのに 「どしたの?さっきから」 私の後ろから菜穂が話に入り込んできた 「何でもねえよ。仕事しろ仕事」 「自分は立ち話ばっかしてるくせに…ね?」 「うん…菜穂今日外にランチ行かない?」 「おっ、いいね!久しぶりだなぁ。最近コンビニのお弁当ばっかりだったし」
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