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「おはよう佳純…今朝はごめんね…」 「おはよう菜穂…大丈夫だよ!」 まだ少しのぎこちなさを残して、私と菜穂はいつものような顔で挨拶を交わした 「もししんどかったら、無理せずに休んだ方がいいよ…ね?」 「ありがと…でも大丈夫。身体は元気だしね!」 ガッツポーズでやる気を見せる菜穂を見て私は笑顔になれた あんな話をした後だというのにーー ーーー 「協力って?」 「とりあえず…菜穂の動向を見守るのは私に任せてください!逐一鳥谷さんに報告しますので!」 「…そっか。助かるよ…最近仕事が忙しくて、正直余裕が無かったんだよね」 「そっか…だから、人に任せてたんですか?あの怖そうな人…鳥谷さんが菜穂の家に行かせたんですよね?」 「……あ、ああ。まあそうだね…」 「…あの人はどうするんですか?警察に捕まったら…」 「…それについては大丈夫なんだ。彼は僕の名前すら知らないから」 「…え?」 「僕にも少し、悪友と呼べる友達がいてね…彼はそのツテで紹介してもらったんだが…結構犯罪で稼いでいるらしい。大金を積むことを条件に、捕まっても何も口を割らないという契約もした…そもそも彼には風見を狙う動機もないわけだからただの空き巣として処理される可能性が高い」 「…何か物を盗ったりは?」 「…それはわからないけど、多分盗ってないと思う。僕が彼に頼んだのは…風見の部屋の写真を撮ることだったから」 「写真…ですか」 「…引いた?」 「…少し」 「はは、正直だね。まあ、当たり前だよね… 今回は撮影までには至らなかったけどね。彼は段階を踏んで犯行に及ぶから」 なるほど。それで何回も菜穂の家に行ったんだ… 「でもバイクから自分の身元がバレると思わなかったんですかね…」 迂闊というか…ちょっとバカだな 「大胆すぎる方がバレないと思ったんじゃないか?もしくは、バレてもいいと思ってるか」 「バレてもいいって…余裕ですね…」 「あまり面識はないが、彼は少し…ネジが外れている気がする」
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