プロローグ♪

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プロローグ♪

(しゅう)ニィが好きだ。 優しくてかっこいい修ニィが、オレは大好きだ。 お隣の修ニィ。 幼なじみの修ニィ。 物心ついた頃に出会い、物心ついた頃から大好きな修ニィ。 (修ニィ~!) (修ニィ~、だ~い好き!) それは、生きる上での当たり前の感情と言えるほどだった。 (修ニィ、ケッコンて知ってる!?) (ボクは修ニィとケッコンするんだ!) 「好き」という感情が、年齢に応じて変化するのはなんとなく感じていた。 ただただ大好きで、まとわりついていた頃を過ぎて…。 (修ニィ、あのさ…) (なぁに、歩夢(あゆむ)?) なんだか、体の芯が熱くなるような感情が芽生え…。 (修ニィ…) (うん?歩夢?) やがて、独占欲や性欲を自覚を持って感じるようになった。 けれども、幼い頃に感じていた「好き」という感情が消えてしまったのかというと、そうではない。 「わーっ、歩夢~っ!」 「ダメだってば、もうっ!」 「こら!歩夢っ!」 例えば、好きな子にわざといじわるするような、そんな子どもじみた愛情表現をつい今でもしてしまう。 修ニィの困った顔、驚いた顔、少し怒った顔。 それが昔から大好きだった。 その顔が見たくて、無意味なわがままを言ったり、下らない悪さをしたり、わざと泣いたり、拗ねたり…。 「歩夢。怒ったりしてごめんね」 「歩夢。大事なお話だよ」 修ニィは、オレのわけのわからない言動に真正面から向き合ってくれた。 泣いて駆けだせば、必ず追いかけてくれた。 修ニィの分のお菓子は、ずいぶん半分こしてもらった。 時々エスカレートして、生え始めた毛が物珍しくて引き抜いたりしたのは…。 (い…痛ぁぁぁ!) (もう!歩夢~~っ!) …今となっては本当に申し訳なかったと思っている。 が、今回はそれを上回ってしまったかもしれない――。
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