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雨に濡れたせいで、私は次の日に熱を出した。学校に行きたくないと思っていたからちょうどいい。
でも、きっと藤沢先輩は気にするだろう。もしかすると、私が熱を出して学校を休んだことも、自分のせいにしてしまうかもしれない。
熱に浮かされながらも、私はそんなことばかり考えていた。
◆◆◆
日曜日になり、やっと起き上がれるようになった。熱は下がり、食べ物も口にできるようになって、明日は学校に行かなきゃなぁ、などと憂鬱になったりする。
よく考えると、学校に行くことをこんなに憂鬱に思ったことなど一度もなかった。
起き上がれるようになるまで、携帯は一切確認しなかった。さっきやっと確認すると、未読メッセージが溜まっている。
私の体調を気遣うクラスの友だちからのものの他に、おそらく木曜日の出来事を聞いた真由ちゃんからのもの、そして──藤沢先輩からのもの。
クラスの友だちには、明日には行くから大丈夫だと返事をし、真由ちゃんと藤沢先輩のメッセージには、どう返事をするのがいいか、私は考えあぐねていた。
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