(7)Over The Rain

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「ありがとう、もう大丈夫。明日は学校に行くから」 『それならよかった。まどかって普段から元気だし、熱出すとか尋常じゃないと思って』 「私だって熱くらい出します!」  そう言うと、電話の向こうから真由ちゃんの笑い声が聞こえた。それにもホッとする。いつも通りの日常がそこにあるからだろう。 『まどか、木曜日のことなんだけど』 「うん」  真由ちゃんとしては、気になって仕方ないだろう。私が逆だとしてもそうだ。真由ちゃんはどこまで知っているんだろう? 「話は先輩から?」 『うん。木曜日の夜に連絡があった。まどかのことすごく心配してて、私にも気をつけてやってほしいって』  やっぱり。たぶん、いつも以上に先輩は心配しただろう。送ってもらうことも突っぱねてしまったし、あの時はとにかく混乱していたし。  かといって、今は落ち着いたかというと、そうでもない。菅沼さんのことを思い出す度に、悔しくなるし、泣きたくなる。しばらくはまともに顔なんて見れないと思う。 『なんか……修羅場だったみたいね』 「修羅場って」 『菅沼の奴、調子乗ったんでしょ? まどかが嫌がってるのにくっついて』 「……うん」  その先は聞いたんだろうか? 私は勇気を出して真由ちゃんに聞いてみた。
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