突然の再会

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 ◆◆◆ 「ほ、ほ、本当ですかっ!」 「嘘ついてもしょうがないでしょ?」 「それもそうですけど! ……でも、信じられない」  興奮状態の栞を見て、芸能事務所『オフィスM』社長・森川麻沙美(もりかわまさみ)は、呆れつつも頬を緩める。  最初ここにやってきた時、日向栞(ひなたしおり)はまだ十五で、あどけない笑顔が可愛らしい少女だった。  アイドルとしてデビューし、紆余曲折を経た後、芸能界を引退。彼女はマネージャーとして新たなスタートを切った。  ひよっこだった彼女が様々な苦労と経験を積み重ね、やっとここまできたことをよく知る麻沙美は、今や栞のもう一人の親ともいえる存在になっていた。 「信じられないってそんな……。芽衣(めい)のことを一番買ってるのはあんたでしょうが」 「そうなんですけど! まさかこんな大きな仕事が来るなんて……!!」 「まぁ、あんたが信じられないっていう気持ちもわかるけどね。私も驚いたし。何せ『KIRISHIMA』のCMで、あの佐野友梨佳(さのゆりか)の後だっていうんだから」
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